第4回北米ウエイト制空手道選手権大会
3月26日 於:カナダ・モントリオール  

伊藤観世初段 女子軽量級、型の2部門制覇!!

一般女子軽量級  優勝      型 の 部      優勝

カナダのモントリオールで開催された第4回北米ウエイト制空手道選手権大会に
伊藤観世初段(天理)が出場。体格の違う外国人選手を相手に組手女子軽量級、
そして型の部(男女混合)の2部門で優勝されました。


伊藤観世初段おめでとうございます。



平成17年4月9日付 奈良新聞
伊藤2部門制覇 持ち前のスピードで強豪破る

カナダのモントリオールで北米を中心に日本などからも
多くの選手が参加した第4回北米ウエイト制空手道選手権大会は
3月26日に開催され、県勢の伊藤観世(極真会館奈良支部天理道場)が
組手の部の一般女子軽量級と型の部の
男女混合の2部門で大会の頂点に立った。

2年前の高校2年生の時に出場したこの大会でも
2つの部門で準優勝に輝く活躍を見せた伊藤は、
体格やパワーで勝る海外の選手を相手に持ち前のスピードや
技のキレで勝利を重ね決勝に進出。

決勝は地元選手との激しい攻防を気迫の戦いでしのぐと、
相手の反則を誘って反則勝ちをおさめ初優勝。

男女混合で行われた型の部でも男子選手や海外の
強豪を抑えて2部門での栄冠を勝ち取った。

平成17年4月20日付 毎日新聞
組手と型で初V

カナダのモントリオールで3月開かれた
「第4回北米ウエイト制空手道選手権」(国際空手道連盟主催)で、
極真会館奈良支部の伊藤観世選手(19)=天理市丹波市町=が、
組手の部(一般女子軽量級)と型の2部門で初優勝を果たした。

伊藤選手は、スポーツインストラクターを目指して専門学校で
学んでいる。小4で空手の練習を始め、14歳で黒帯を取得。
高校時代は、父賢二さん(61)が運営する同支部天理道場で、
1日5時間に及ぶけいこを重ねてきた。

03年3月の前回選手権では、同2部門で惜しくも準優勝だった。
身長156センチの伊藤選手だが、国際大会では体格の大きな
外国人選手を相手に戦う。
攻撃しつつ身をかわす「さばき」と呼ばれる技の訓練に熱心に取り組んできた。

今回の決勝では、カナダ人選手と対戦。
伊藤さんに対して、顔面打ちやのど打ちを連発してきたが、
「さばき」で乗り切った。
次は、今月29日に東京である第5回女子全世界空手道選手権に
向けて練習中。

伊藤選手は「国際大会での優勝はうれしいが、
自分では『さばき』は不完全だと思う。
体の柔軟性を高める練習に励み、『さばき』を早くマスターしたい」と話している。

平成17年4月23日付  奈良新聞
経験も重ね目指すは世界 最初は体力づくり、稽古続け着実に成長

物心つく前から父親の稽古(けいこ)につきあって蹴りや突きの練習を
していた空手少女が十数年後、第4回北米ウエイト制空手道選手権大会で
2部門を制覇する選手に成長した。

3月26日にカナダで行われた同大会から帰国した
伊藤観世(19)にこれまでの歩みを聞いた。

「体が小さくて学校の給食も残していた」というほど
小柄だった伊藤が空手を始めたのは道場に通っていた父親の影響だった。
記憶もはっきりとしない幼少期に父親と一緒に基本稽古からやりだした。

しかし、あまりにも体が小さく「親も不安だった」ので道場に
通うようになったのは小学4年になってから。
週に2回行っていた道場では「けっこう人見知りする子だった」ことや
体格と女子という力の差もあってなかなか本来の実力が出せなかった。

小学6年の時には道場に行く日にはお腹(なか)が
痛くなったり熱が出たりして「父親が怖いから言えなかったけど、
道場を辞めたかった」のだという。

それが少しずつ変わりだしたのは中学に入ってから。
父親が分支部道場を開設し「ほぼ毎日練習して、人より多い稽古量が
自身になった」。中2の時に初段を取り体も大きく成長。

中学卒業間際に行われた県外の大会で初めての優勝トロフィーを手にした。

高校に入ると県内外の大会で次々と優勝。
大会の成績が自信となり、全日本青少年大会で
3位に入賞するなどこれまで稽古の積み重ねが一気に花開いた。

そして高校3年生の時に出場を決めた初めての北米大会。
対戦経験の無い外国選手のパワーや大きさに
「生きて帰ってこられるのかな」と不安が募った。
「夜、家の周りを走ってみたり、すごい追い詰められていた」という。

結果は型と組手の2つの部門での準優勝。
「まさかトロフィーを持って帰れるとは思ってなかった」という驚き結果だった。

周囲の目も変わり、自分でも稽古で汗を流すことが楽しくなっていた。
広い世界を見て実力付則を実感。高い目標が
見えてきたことで練習に熱が入った。

自分よりも体格で勝る外国選手たちと防具無しで
戦うことになった2年ぶりの北米大会では「納得いかない部分もある」
と言いながらも、地元カナダの強豪らを抑えて
組手の部一般女子軽量級で優勝。

「絶対に取る」という意気込みで臨んだ型の部男女混合でも
栄冠を勝ち取り2部門を制覇。
「前回よりひと回り大きなカップ」を持ち帰ることができた。

「少しずつ上を目指してゆくゆくは世界の一番上に行きたい」
というのが次に目指す大きな目標。
「強いと格好いいし」と、屈託の無い笑顔を見せる伊藤の姿が
世界の頂点で輝く日もそう遠くはないことだろう。

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