【 春季昇段・上級者組手 審査会 】
2007.4.29(日)橿原曽我川緑地体育館

午前10時より始まった審査は、張り詰めた緊張の中、書類審査や身体能力などの審査が順次行われ、
いよいよ午後からは組手の審査が始められました。

先般の国際大会にて、組手部門優勝、型部門準優勝を飾った、
天理分支部所属の伊藤観世初段の弐段へのチャレンジをトップに、
今回初段昇段にチャレンジする8名も次々と10人組み手に挑みました。

昨年度から審査規定の見直し等で、一段と厳しい審査内容となっており、合格ボーダーラインとして、
総点数の70パーセントをクリアしないと合格には届きません。

又、審査項目の一項目のみでも失点があった場合は、高得点であっても昇段保留となるなど、
極真会館の黒帯取得には審査においても様々な困難を伴うと共に、
日常の努力積み重ねが如何に重要であるかを思い知らされた、受験者各位ではなかったかと推察いたします。

一般上級者の方は不参加の1名を除き、全員が無事合格されました。
昇段合格の正否については、現在のところまだなされておりませんが、
近々に個人宛に秦師範からの書簡が届く予定です。

最後に、師範から前以て提出されていた《極真への道・読後感想文》についての、
コメントの書簡が9名それぞれを前にして読み上げられた後、手渡されました。

その中で、印象に残ったのは、
 
審査前日まで、提出が遅れた新中学生のある受験者へのコメントでした。

 『審査を受けたいから本は読んだ。読んで知ったことを並べるだけでは、本の価値さえも無い。
総裁の本に対して申し訳ないと思う。そこから必ず学び取り、それはなんだったかを明確にすることが必要だ。
師範が中学生のときに読んだ総裁の本は、人から読めと与えられたものではなかった。
小遣いを出して本屋で買ったもので、しかも漢字も難しい言葉もいっぱい並んでいた。
辞書を引きながら夢中で読んだ。そのことが今日の私に繋がっている。
ルーツはそこにある。
その本の題は《極真への道》であった。感動すること。もし黒帯を締めてもいいぞと私が許可を出したら君は喜ぶだろう。
しかし、その感動は、私の人生のようには長続きしないと私は思う』

会場に居たそれぞれが、師範の言葉に頷き感動されたことと思います。
怪我も無く、無事春の昇段審査は終了しました。


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